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字小禄628 |
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平成11年2月10日 |
かつて、字小禄には、18個所のカー(井泉)がありましたが、その大部分は沖縄戦のために破壊されてしまいました。アモールシガーは、戦前のムラガー(共同井戸)の形を残している数少ないカーの1つです。
アモールシガーは、集落の南側に位置し、周辺の地形より一段と低くなったところにあります。かつては真玉嶽[メーヌウタキ]からアモールシガーにかけては傾斜地で、匂配のある段々畑になっていました。
水の湧き出るところは長方形で、垂直に掘り下げ、内側は大きな石で布積みに積まれ、さらにその上に土留めの石垣があいかた積みで積まれています。井戸口の前の洗い場には石が敷かれ、その周囲は大きな石で囲われています。また、カーへの出入口は、窪地のため階段となっています。
戦前、アモールシガーは、水質がよく、水量も豊富であったため、干ばつには、字小禄だけではなく、遠く字宇栄原からも水をもらいにきていました。
古来、水は大切に利用され、また年中行事や人生儀礼においても大切な役割を果たしてきました。そのため、アモールシガーは、過去の農村生活を知る上で貴重な史跡となっています。 |
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