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羽目石(戦前)沖縄県立芸術大学所蔵 |
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首里当蔵町1丁目2 |
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昭和34年1月29日 |
龍淵橋は、円鑑池[えんかんち]と龍潭[りゅうたん]との間にある水路に架けられた石造拱橋[せきぞうきょう](アーチ橋)です。本体は琉球石灰岩、欄干は「ニービヌフニ」と呼ばれる細粒砂岩[さいりゅうさがん]でつくられていました。大きさは、幅9m、アーチの幅1.5mで、橋の床面は平坦になっています。つくられたのは、1502(尚真25)年と推定されます。
この橋の芸術作品としての優れた所は、欄干[らんかん]の破目石[はめいし]に施された彫刻にあるといわれています。そこには、獅子[しし]、龍[りゅう]、麒麟[きりん]、花、鶴、亀、鳳凰[ほうおう]、牡丹[ぼたん]などが刻まれていました。その彫刻の技法は、世持橋[よもちばし]や、円覚寺放生橋[えんかくじほうじょうばし]の
欄干の羽目石の彫刻と同じく素晴らしいものでした。それらの彫刻も戦争前には行方がわからなくなり、現在はその一部が県立博物館に保管されています。
この橋も1945(昭和20)年、沖縄戦による戦災を受け、現在残っている橋は、1950(昭和25)年に修復されたものです。 |
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